デザイン担当者
【デザイン原案】高見澤 瑠李
【デザイン制作】手塚 萌々・岩村田高等学校美術班(岩美)
デザインに込めた想い
海のない県「信州」。
その長野県内でも、もっとも海岸に遠い地域が佐久である。
しかしながら、海と私たちの関係は実は近いものがある。
長野県には、美しい川の源流があり、その流れはいろいろな場所を経由していずれ海にたどり着く。
いま世を騒がしている海洋汚染も、実は少しずつの人と人との心の通い合わせや、自然に対する意識の持ち方で変わるはず。
海が本来の美しさを取り戻すには、先ずは源流の私たちが環境保全の意識を強めること、またその意識を次々と下流に伝えていくリレー精神が大切だ。
美しい里山の県「信州」。
これまでも、これからも、変わらない美しさを持ち続けてほしい信州の自然は、里山の環境を守ることから始まる。
私たちの佐久地域は「佐久鯉」が特産物としてあり、その鯉をはぐくむ綺麗な水が流れている。
しかしながら里山の景観は年ごと変化をしてきている。牧歌的な風景は失われつつあり、今後10年・20年、そして100年後の私たちの郷土をさらに住みよくするか、息苦しい空間にしてしまうかは、今の若い自分たちの考え方や活動に掛かっている。
だからこそ、人間の視点からだけみて、利便性や快適性を追求した未来を望むのではなく、あえて私たちと共にある数多の命に配慮した生き方をしよう。
大漁旗の中央の大きな佐久鯉は共存共生の象徴として、後方の稲穂は美しい自然からいただく大地の恵みとしての里山の豊かさの象徴として、まさに海なし県の信州・佐久から、大海原を夢見て地球全体にエールを送れたらと思いデザインした。