デザイン担当者
和束町・和束未来づくりセンター(共同制作)
デザインに込めた想い
和束町は京都府産茶葉の約半分を生産する宇治茶の主産地です。周囲を山に囲まれた地形の中で、急峻な山地を切り拓いて整備された茶畑景観は訪れた方を圧倒し魅了します。急峻な山地を切り拓いて整備されたために、お茶の収穫は手動式機械による作業がメインとなります。手間はかかりますが、その分愛着と愛情を持って自らが育てた茶葉を収穫します。八十八夜の頃から始まる新茶の季節を皮切りに町内にはお茶の香りが漂います。茶農家の皆様は新茶、二番茶、秋番茶と季節の移ろいに合わせた和束茶を多くの方に味わってもらうため、日夜作業に没頭します。お茶の季節、特に新茶の季節は町内がお茶一色に染まり、最も活気づく季節です。
大規模で画一的な経済効率を追求し発展してきた生産/消費活動とは異なり、自然を尊び、その恵みを享受する。自然と共生しながら自分たちの基幹産業である茶業を守り抜いてきたのが和束町です。この姿勢はこれから先も変わることなく、「茶源郷 和束」の自然空間とともに歩みそして未来を紡いでいくことを願い、本デザインとしました。